7月16日 トゥレプ

人の視覚は何とも『節穴』で『主観的』なのだろうか。

 『ウポポイ』を見てきて、トゥレプ=オオウバユリのことを意識するようになると、あるは、あるは、道端は『オオウバユリ』だらけだ。このオオウバユリはアイヌの人たちにとってとても重要な栄養源(デンプン)であり、同時に薬(腹痛に効く)だったそうだ。6月1日にカタクリについて書いた時も同じことを書いたが、今の農作物の多くは『医食同源』の効果は薄くなってしまっている(もしかしたら、僕らの生活の仕方が問題なのかも)。
 調べてみるとアイヌ語で、4月(旧暦)を『モキウタ』=少しばかりウバユリを掘る月、5月(旧暦)を『シキウタ』=本格的にウバユリを掘る月、となっておりオオウバユリの重要性がわかる。
 掘られた球根からはデンプンが精製された。一番粉は薬(腹痛に効く)として、二番粉は食用(団子にして)、残さ(沈殿しなかった部分)はフキの葉に包み発酵させてから団子にして乾燥保存して食料へ。と大事に使われた。というような事が書いてあった。
 下の写真は3月に球根を採取して食べた時のもの。確かに繊維質は口に残り、苦味があった。苦味を感じにくい自分がそう感じるのだから、多くの人にとっては『食べにくいもの』なのだと思う。『良薬は口に苦し!』か?
 次回は、デンプンを精製してみたい・・・