7月29日 距離感(その5)
自分はこの春まで高校で『生物』を教えていました。
いろいろな事を教えて来たつもりだし、また、いろいろな事を教わっても来ました。環境問題や自然保護についても積極的に扱って来た。その『授業』の中での一こまを紹介します。
授業のテーマは『環境問題』・・・平たく言えば『生き物とどう付き合うか』・・・更に今書いている『歳時記』で言えば『距離感』という話になる。
授業内容はとても簡単、手抜き・・・『風の谷のナウシカ』というアニメ映画を見せ、感想文を書いてもらい、更にテーマを絞って議論する。・・・というもの。
映画を見終わって涙目になっている生徒が、窓の外から入って来た小さな虫を見て「ギャーーー!!殺してーーー!!!」 ・・・エッ・・・?
そこは『・・・・殺さないで・・・』じゃなかったっけ・・・
この生徒に「おいおい!違うだろう!」と言うのは簡単だ!で、多分そう言ったら、生徒は「・・・はい、はい。先生のおっしゃることはごもっともでございます・・・」と『一応』承服する・・・!
でも、それをしちゃったらこの『授業』の意味がなくなってしまう事は、さっしの良い人ならわかってくれますよね!
僕らは、自己矛盾の中で生きている。絶対的に正しい事などなく、また、何が間違っているのかはわからない。
クジラがかわいそうだと叫ぶ人が平気で牛の肉を食う!CO₂削減を叫ぶ人が飛行機で世界を飛び回る!こんなことを書いている自分がハエたたきでハエを殺す、雑草も抜く!・・・必要なことは『考え、悩むことだ!』・・・
また、文章が迷走していますが、今日、関野さんの所でトウモロコシ畑に電ボクをした。タヌキ、キツネ用だ。タヌキらしい生き物がトウモロコシの試食をした跡があった。カボチャ畑は悲惨は事になっている。芽を食い荒らしたシカたちは今度は若いカボチャの実を貪っている。被害は数十万円は下らない。
「こんなことはしたくはない」と関野さんは電ボクを張る。「カボチャ畑は見たくない」とも・・・。関野さんの精神的なダメージが一番大きな『被害」かもしれない。・・・でも、ここでは自然の中で生きていくしかなく、決して対立する相手でもない。でも、でも、駆除は必要だ・・・