10月22日 レスキューの話

 ちょっと真面目な話ですが、『レスキュー』について!

 12年前にパラを始める、その前から、『リーダーシップ』『リスクマネジメント』そして『レスキュー』は自分の中での大きなテーマでした。ここまで来て、教育論をぶつつもりはありませんが、日本の公教育がこの分野について何と無関心な事か!そして、本当はこのことはとても重要だと自分では思っています。『レスキュー』については、運動系部活の生徒全員に対する『救急救命講習』『AED講習』に取り組んだりして来ました。何故か・・・それは、思った以上にそういう場面に出くわすからです。自分自身、何回もそういう場面に遭遇し、AEDも実際に使用しました。そして、パラグライディングもこのことと無縁ではない・・・というより、他のレジャーよりこの場面を多く持っているかもしれません。ないにこしたことはない、のは、もちろんですが、備えは必要!そして、これは『誰かが知っていればいい』もっと明確に言うと、『イントラが知っていればいい』ということではなく、なるべく多くの仲間が知っていた方がいい事です。(と、自分は思っています)・・・と、いうことで『レスキュー』の話です!
 ただ、『・・・しなければならない!』となると辛くなってしまいます。『自分のキャパを広げる事を楽しむ』レベルで考えるのが、良いのではないでしょうか。人によって『知識』も『経験』も違い、それにより『キャパ』にも大きな差が出ます。また、得意分野も違います。『3人寄れば・・・』とも言います。
 失敗例を出しましょう!あるエリアでタンデム機が電線に引っ掛かり2人とも宙づりになった現場に居合わせた事があります。『とにかく助けなければ!』で救助に入ってしまいました。でも、これは大きな間違いでした。まずは『送電を止める』が先だったのです!もし、救助中に感電事故になっていたら・・・想像したら怖くなります。この時は『感電』は起きなかったし、途中で誰かが気付いて救助を中断しました。
 救助中に『2次災害』が起きてしまったら、最も辛いのは『救助されている人』でしょう!たぶん、ただでさえ『責任』を感じているのでしょうから。でも、『救助する側』も『救助される人』の精神面を最大限配慮する必要があると思います。このことがうまくいかないと『せっかく救助しているのに恨まれる』ということも起こります。
 また、『救助に成功はない!』ということも心しておきたいです。『入水自殺』の救助をしたことがありますが、この時は『本当に救助して良かったのか』というところから悩んでしまいました。
 『事故』『災害』はないに越したことはない!でも、起こってしまった事に対しては、より良く対処しようとすることが必要です。『事故』『インシデント』を自分のキャパ向上につなげたいものです。